野菜の上手な保存方法は?常温・冷蔵・冷凍それぞれのコツと適した野菜を解説

野菜を美味しく食べるためには、正しく保存することが大切です。野菜にはそれぞれ特徴があり、保存方法も種類によって異なることをご存知ですか?

このコラムでは、野菜の保存方法のコツについて解説します。普段から食べている野菜の、より良い保存方法について学んでいきましょう。

野菜の保存方法のコツ3つ

せっかく購入してきた野菜が、すぐにしなしなになってしまった…という経験はありませんか?保管方法を間違えると、野菜はすぐに乾燥したりしなびたり、傷んでしまったりします。

一方で、正しく保管できれば、野菜を美味しく食べられる期間はぐんと伸びます。まずは、基本のコツを3つ頭に入れておきましょう。

★全ての野菜を野菜室に入れる必要はない!

食品の保存場所といえば、冷蔵庫。最近の冷蔵庫には、野菜専用の大型野菜室が備わっているものも多く見られます。「購入してきた野菜は、とりあえず何でも野菜室に入れておく」という方も多いのではないでしょうか。

とはいえ実際には、全ての野菜を冷蔵庫内で保存する必要はないのです。野菜の種類によっては、冷蔵保存よりも常温保存の方が向いているものもあります。すぐに傷んでしまう野菜や、一度に大量に食べるのが難しい野菜は、冷凍保存の方が良いケースもあるでしょう。

まずは、野菜=野菜室で保存しなければならないという思い込みを排除しましょう。常温・冷蔵・冷凍、それぞれの保存方法に適した野菜の種類については、次項目以降で詳しく解説していきます。

★ジッパー付きの保存袋を活用しよう!

野菜の保存で上手に活用したいのが、ジッパー付きの保存袋です。

購入してきた野菜が、すぐにしなしなになってしまったり、変色してしまったりしたことはありませんか?これらの現象は、野菜の乾燥や酸化によって引き起こされるものです。またこれ以外にも、冷蔵庫で保存している間に、別の食品の色や臭いが移ってしまった…というケースも決して珍しくありません。

このようなお悩みを解決するために使えるのが、ジッパー付きの保存袋です。購入してきた野菜を、種類別にそれぞれ保存袋に入れておきましょう。乾燥・酸化・臭い移りや色移りといったトラブルから、野菜を守れます。

野菜の種類によっては、下ごしらえを済ませてから袋に入れておくのもおすすめです。たとえば、キャベツや白菜をカットした上で保存袋に入れておけば、調理のたびに必要な分だけすぐに使えます。野菜の保存専用のジッパー付き保存袋を用意すれば、新鮮な状態をよりいっそう長持ちさせられるでしょう。ジッパー付き袋そのものは、何度も繰り返し使用できるので経済的です。

★生育環境と同じ状態での保管がベスト

野菜は、それぞれが育った環境と、できるだけ近い状態で保存するのがおすすめです。具体的な事例は、以下の通りです。

アスパラガスやブロッコリー根元部分を少しだけカットして、水を入れたコップに立てます。全体をポリ袋で包んだ後に輪ゴムで止めたら、立てた状態のまま保存します。
ほうれん草や小松菜水を含ませたキッチンペーパーで、根元部分を包みます。全体をジップ付き袋に入れて口を閉じたら、立てた状態で保存します。
ごぼうや里芋泥付きのまま、新聞紙にくるみます。風通しの良い場所を選んで、(ごぼうの場合は立てた状態で)保存します。

「立てて保存する」というのは、なかなか大変だと思いがちです。牛乳パックの下だけを切り取ったパーツを用意すると、保管庫内で倒れることなく、すっきり収納できるでしょう。

常温保存に適している野菜は?

ここからは、保存する際の温度に注目してみましょう。野菜の中には、わざわざ冷蔵庫に入れるよりも、常温での保存に適しているものも多くあります。

具体的には、以下のような野菜が当てはまります。

  • じゃがいも
  • にんじん
  • タマネギ
  • ごぼう
  • さつまいも
  • かぼちゃ

常温保存に適している野菜は、主に根菜類です。家庭料理で使われる機会も多いので、「多めに購入してストックしておく」という方も多いのではないでしょうか。

これらの野菜を常温保存する際のコツは、以下の3つです。

  • 泥付き、皮つきのまま保存
  • 保存時には新聞紙を活用する
  • 保存場所は、風通しが良い場所を選ぶ

保存前に泥や皮を取り除かないのは、野菜本来の風味や新鮮さを逃がさないためです。かぼちゃなどは、スーパーでカットされたものを購入する機会も多いかもしれません。もともと常温保存に適している野菜でも、カットされたものは当てはまりません。冷蔵庫内に入れて、できるだけ早く食べきるようにしてください。

保存に新聞紙を活用するのは、湿気が溜まりにくくするためです。また、直射日光を避けられるというメリットもあります。湿気が溜まりやすい場所で保存すると、野菜がカビてしまう恐れがあるので、十分に注意してください。獲りたての野菜で、くるんだ新聞紙がすぐに湿ってしまうような場合には、一定期間天日干ししてから保存すると良いでしょう。

基本的には常温保存に向いている野菜でも、夏場の環境によっては、やはり冷蔵した方が良いケースもあります。気温や湿気等も考慮した上で、適切な保存方法を選択してみてください。

冷蔵保存に適している野菜は?

冷蔵保存に向いている野菜は、以下のようなものです。

  • にんじん
  • 大根
  • レタス
  • きゅうり
  • トマト
  • ネギ
  • ほうれん草

冷蔵保存する場合、乾燥や冷えすぎ、臭い移りを防ぐために、ラップやジップ付き袋を活用しましょう。カットしていない野菜であれば、ある程度日持ちします。

一方で、皮を剥いたり小さく切ったりした野菜は、冷蔵庫に入れていてもそう長くは持ちません。食べ残しがないよう、計画的に使用するのがおすすめです。

冷凍保存に適している野菜は?

野菜を冷凍しておけば、いつでも好きなときに使用できます。保存できる期間も伸びますから、助かる方も多いのではないでしょうか。

とはいえ実際には、野菜類の中で冷凍保存に向いているものは限られています。冷凍保存におすすめの野菜としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 大根
  • キャベツ
  • 白菜
  • ネギ
  • ほうれん草
  • 小松菜
  • しめじ
  • えのき
  • しいたけ

野菜を冷凍保存する場合、冷凍状態のまま調理するのが基本。このため、ある程度下ごしらえを済ませた状態で冷凍するようにしてください。

たとえば、大根やキャベツ、白菜等を冷凍保存する場合、皮を剥いてカットした状態でジップ付き袋に入れます。使うときには、必要量だけ取り出して、そのまま煮たり焼いたりしましょう。

ほうれん草や小松菜は、下茹でした状態で冷凍するのもおすすめです。茹でた後の葉から水気をしっかりと取り除き、3~4センチにカットして冷凍します。少量ずつ小分けにしておけば、自然解凍するだけでお浸しとして楽しめるでしょう。

冷蔵だと足が早いきのこ類も、実は冷凍保存に向いている食材の一種です。水で濡らしたキッチンペーパーを使い、汚れを取り除いてカットしたら、そのままジップ付き袋に入れて冷凍します。約1ヶ月程度は美味しく食べられますから、炒め物や汁物・鍋物の具材として、ぜひ活用してみてください。

野菜の保存方法を知ってより美味しく楽しもう

野菜を長く、美味しく食べるためには、適切な保存方法について知っておくのがおすすめです。

スーパーに行けば、旬の野菜は安価に購入できるでしょう。安さに釣られて大量に購入したときでも、適切な保存方法さえ知っていれば、安心して食べきれるはずです。

まずは自宅でよく購入する野菜について、正しい保存方法を学んでみてください。日々の調理や買い物のストレスも、少しは和らげられるのではないでしょうか。

参考サイト